相羽建設株式会社
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坂の上の、空と緑に包まれる家

真夏の8月、取材で訪れたM様邸は、小高い丘の上にありました。郊外らしい広い道幅ながら両脇には緑が広がり、静けさに包まれた坂道。ゆっくりと歩いていくと、まるで空に近づくような不思議な感覚に包まれます。
ご夫婦と二人のお子様が暮らすM様邸ですが、家を建てたのはお子さんが生まれる前。ご夫婦それぞれが一軒家で育ったこともあり、結婚当初から「住むならやっぱり一軒家」と住まいづくりを意識していたそうです。ご主人のお父さまの他界をきっかけに「家族の時間を大切にできる場所を」との思いがより強まり、本格的に家づくりが動き出します。

■眺めの良い場所で、季節を感じて暮らしたい■
初めに「眺めのよい場所で、季節を感じられる家にしたい」という理想を描き、見事に実現されたM様の家づくり。土地探しからのプロセスや、広いお庭や薪ストーブのある暮らしなど、日々を楽しむ様子をうかがいました。

■空が近い。光溢れる 2階リビング■
相羽建設を知ったのは、埼玉の住宅展示場での紹介がきっかけでした。木の温もりや実家のような安心感に惹かれ、「理想と重なり、この方たちと建てたいと直感しました」とM様。土地探しに先立ち、建築を依頼する決断をされました。
土地探しは理想の眺望と、お母さまとの近居を意識しながら、スタッフの豊福と共に進めていきました。「この土地は、最終的に現地に脚立を建てて景色を確かめたんです。やはり眺めの良さが決め手になりました。ちょうどクリスマスの日で、ドラマチックでしたね」と豊福と笑いながら振り返ります。
家づくりでは眺望を最大限生かすために2階リビングを採用しました。「2階の窓からは朝の光や街の季節の移ろいが広がり、とても気持ちが良いですね。リビングは自然と家族が集う空間になっています。さらに、冬には薪ストーブを囲んで過ごす時間が家族のあたたかな時間として定着しました」とM様。薪割りや火の準備も家族みんなで取り組む時間となり、日常の小さな営みがご家族の絆を深めています。また2階の薪ストーブの熱はOMソーラーの循環を使うことで、1階もしっかり温めてくれるそう。冬場はエアコンいらずで快適に過ごせるそうです。
間取りについて「標準の木造ドミノ住宅より奥行きを半間広げたことがポイント」と担当の豊福。2階はその余白を活かし、キッチン横の奥まった部分にお手洗いを設けるなど工夫を凝らし、廊下を省いた広々とした一室空間に仕上げました。1階もドミノ住宅のフレキシブルさを活かし、将来的にはお子さまの部屋を仕切る予定です。「さらに木工を楽しむ作業スペースを設けたり、家の中に【遊び心】や【学びの場】を加えていけたら理想的ですね。住まいも暮らしも家族と共に育てていく――そんな感覚で、これからも手を加えていきたいと思っています」と今後の展望を語ってくださいました。

■手をかけて愛着が深まる、 21坪のプレイグラウンド■
眺望に加え、M様のもうひとつの大きなこだわりは「庭」でした。土地の広さを考えれば大きな家も建てられましたが、「庭はできるだけ広く」という想いを優先し、約21坪の庭スペースを確保しました。
竣工から2年半、お子さまの誕生を機に庭を本格的に整備したいと考え、造園家・小林賢二さんに依頼。小さな丘(築山)や芝生、砂場も配し、子どもがのびのび遊べる大らかなプレイグラウンドのような庭が完成しました。小林賢二さんも「21坪の四角い更地に大地を彫刻するような作業で、工事というより楽しい制作のような仕事でした」と語り、自身の庭のセミナーでも度々紹介しているそうです。
庭について「四季の移ろいを感じながら草木に触れる時間は、暮らしの大きな癒しです。小林さんが情景だけでなく手入れのしやすさも考えて木々を選定してくださって、4年経って大きく成長。緑が色濃く豊かになってきました。(広いことで)手入れは楽ではありませんが、それ以上に得られるものが多く、愛着が深まります」とM様。今後はお子さんと一緒に野菜を育て、収穫を楽しみたいとのことです。

 
「家が家族のリズムを整えてくれる」と語るM様。光あふれるリビングや薪ストーブを囲む時間、庭での遊びや草木に触れるひとときが自然と家族をつないでいく――。坂の上に広がる空と緑に包まれたこの家には、これからも豊かな時間が流れていくでしょう。
プロジェクトの竣工年/制作年: 2018